電 源

全体
 最近の私の撮影機材はかなりの電気を食うようになってしまいました。赤道儀のモーター、カメラの電源、ガイドカメラの電源、ヒーター、パソコン、などなど、たくさんの供給にバッテリーは悲鳴をあげ気味です。
 でも、せめて一晩10時間は持ってもらわないと、満天の星を目の前に機材が動かなくなるという悲しい思いをしてしまいますよね。(実は経験済み)
 そこで、製作には @容量 A重量 B価格 C充電時間 D充電の容易さ を考えて作ったつもりです。

電源パネル
 @DC-ACコンバーターからのAC100Vの電源です。もともとコンバーターを付けるつもりではなかったのですが、ELパネルのインバーター電源がAC100Vのため取り付けました。このコンセントはカメラバッテリーの充電用になるかな。
 Aシリカゲルを使った乾燥空気用の噴出し口です。
 BDC-ACコンバーターの電源スイッチです。パイロットランプもつけました。赤は過電流の警告ランプです。
 Cフラット撮影用のELパネル用インバーターの電源です。
 Dバッテリーの下部にフィルムヒーターを貼っており、その電源と可変ボリュームです。下部でもう一度述べます。
 Eメイン電源のDC24Vです。
 F電流計です。DC24Vで普段1.7A、パソコン充電中で2.2Aほどです。
 GこのDC12V電源はめったに使わないのですが、豆ドラ用に便利です。
 H乾燥空気を送り出すポンプのスイッチです。
電源内部上層
 電源パネルにつながる配線ですが、説明が出来ない状態です。また、配線図もありません。現物を見ながらつないでしまいました。

 バッテリーは安売りのとき(2890円)に新品2個を買った乗用車用の40B19です。それを直列につないでいます。
 このバッテリーの5時間率というのは28Ahです。2.8Aを使って10時間がもつという計算になるでしょうか?計算上は一晩たっぷり使えるようなのですが、外気温が-2℃とかになると1.8Aほど使用して6時間過ぎからいっきに電圧が低下し始めました。 このことからバッテリーを温める必要がありそうです。

 24Vの使用にした理由はパソコンへの電源18.5Vが必要だったことと、赤道儀に定電圧12Vが必要だった、この二点です。

パソコン電源のために
@DC-ACコンバーターを使う手もあります。でも、多分かなり効率が悪いでしょうね。
A昇圧する。低価格のキットがあればいいでしょうね。
と言うことも考えたのですが、秋月電商の電源キットは効率90%はあるそうなので24V使用にしました。
電源内部下層
 下層のケースにはバッテリーが2個その間にフィルムヒーターを貼っています。

 その横には乾燥空気を送り出すタンクとポンプを詰め込んでいます。
 自分の性格でしょうか。隙間があると利用したくなるんですよね。

乾燥空気について
 原理は簡単。水槽用のエアポンプで乾燥剤の中を通った乾燥空気を送り出すという仕組みです。
 乾燥剤:押し花用のシリカゲルのくず
 ポンプ:3Vで動くモーターが使われている。
 容器:乾燥剤に送られる空気が触れる時間が長くなるので、細長い方がいいのでしょうか。


 効果は大きく、豆ドラと比べるとあっという間に曇りを取ってくれます。

充電器
 充電器は左の製品を使っています。非常にコンパクトな作りで不安もあったのですが、2405の商品番号どおり、24V使用で5Aで充電してくれます。 もちろん電子制御で、はじめは急速充電をおこない、その後低電流で充電を続け、停止してくれます。
 充電時間はどのぐらいの時間でしょうか?計ったことはありませんが、フル充電で6時間ぐらいでしょうか。明け方帰ってきて接続し、起きると完了してくれています。また、そのままほっておいても過充電の心配はないようです。

考察
○24Vの必要性?
 実は上記したようにパソコン電源の降圧と12V定電圧のために24V使用を製作したのですが、もう1つ、将来EM200以上の赤道儀を買ったときに24Vは有効になると思っていたのです。しかし、EQ6を買った今となっては12Vの定電圧の必要性もなくなり、パソコン電源も昇圧にすれば、全体の効率がよくなるように思います。

○バッテリーにヒーターを?
 冬場のマイナスになる気温のときにヒーターのために電気を使って温めるとは、変な話です。撮影仲間のふうまさんはバッテリーケースに発砲スチロールで保温し、密閉できるタンクにお湯を入れてケース内の温度を上げています。何と合理的なのでしょう。
では、フィルムヒーターを使用すると人肌ぐらいの温かさのためには0.4Aを流さなくてはいけません。合計で24V2Aほどを使用することになります。これで、バッテリーの温度が5度上がってくれれば冬の夜長を10時間持ってくれるのですが・・・。行けそうな手応えはあるのですが、実証できていません。

○過放電に注意
 午前3時4時ごろ、冬の空は空気も澄み透明度も上がってきた頃にバッテリーの容量がなくなってきます。私の場合はパソコン用の電源の電圧計が触れ始めると過放電状態に近づきます。鉛充電池の場合この状態のまましつこく使い切るとバッテリーの寿命を低下させるそうです。私も前のバッテリー寿命を極端に下げてしまいました。
 こんなときには、パソコンへの電源供給をやめパソコンのバッテリーで撮影を続けます。これで、約1時間半は延命できます。

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