架頭部の改良

前書
 極軸の東西を合わすときに2つの不都合を感じていました。

@極軸望遠鏡を覗き込むときに、三脚の足が邪魔になるうえ、加重が北側にかかるのに三脚は開いた状態にあるため、不安を感じていました。

A極軸の東西を決めるときに極軸方向調整ねじを動かすとスムーズに動かない点に不満を持っていました。

架頭の出っ張り部の変更
 これは、南北半球での使用を考え、180度反対側にもM10のねじを切ってくれています。
ロックねじを緩め、場所の交換をするとGPのように三脚の1本の脚が北を向きます。やはりこれの方が極軸望遠鏡を覗き見ることが容易になるうえ、三脚の安定性を考えるとベストだと思います。

架頭の出っ張り部の交換
 極軸方向調整ねじを動かしても、スムーズに動かない原因は左図のように四角い出っ張りの場合、面と面があった状態でねじを押さえればスムーズに動くことができますが、三脚の設置方向によっては、出っ張りの面とねじの面がぴったり合いません。このときに、ロックねじをかけているでっぱりが緩み始める場合があるようです。
 ということで、円柱のものに変更することで、どの位置にあってもねじの面とでっぱりに曲面が同じ状態で接することができます。
 製作するには、径14mmぐらいの真鍮棒とM10のダイス、そしてやすりで作ろうと思っていたところ、星仲間のみやてつさん「作りましょうか」という、ありがたいお言葉がメールに入りました。
 「ありがとう、径14mm・ねじ部M10、18mm・頭上32mm」と言っただけで、左の画像のようなものが出来上がってきました。10mmのスパナがかけられるようにスリットを切ってくれているし、赤道儀が載せやすいように頭部には逃げも作ってくれました。それも、ステンレスで。
 あー、みやてつさん、そして旋盤、フライスはすごい。
 せっかくいい物を作ってもらったので、きちんと面と線?で接するように調整ねじの先端もグラインダーとやすりできれいに垂直面を出しました。(出したつもり)

後書
 実際の使い心地はすこぶるよく、スムーズに東西方向に動かすことができます。
これを製作してもらうときに、厳密に寸法を測ったわけではなく、およそでお願いしたことがよかったのか、少し心配をしていた”頭打ち”はぎりぎり免れました。
頭の先の逃げ部分を大きくとってもらったことがよかったようです。

 改めて、作ってくれたみやてつさんに感謝です。
2009年3月

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