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前書 |
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イメージサークルが大きくAPOレンズであることで時折使用していましたが、不満もありました。
不満@ APOとはいえ、RGBのピント位置に違いがあるうえ青ハロが出る。
不満A 一段絞ると色収差、青ハロともに幾分改善されるが、輝星に醜いウニ光条が出る。
そこで、固定円形絞りとIRCフィルターの変更を試してみました。 |
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レンズの分解 |
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WEBサイトを調べたのですが、このレンズの分解例がないため自力での分解になります。カメラの分解経験はガイド鏡として使っているNIKKOR ED300
F4.5の経験しかありません。目的は絞りユニットを取り出すか手が入るところまで分解をすればいいので、分解のしやすそうな前玉からとりかかりました。
この部分からの分解にはカニメが必要になります。
分解して分かったのですが、前玉は望遠鏡のセルと同じくユニットで取り外すことができます。
まずはユニットを押さえているリングを緩め取ります。このときに気づいたのですが、「ゆるい!」何の力も入れずに緩むのです。今年2年ぶりに星を撮影したのですが、明らかに光軸ずれと思われる星像と等光度曲線であったので原因がここであってほしいと願いました。 |
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押さえリングを抜いた後前玉ユニットを同じくカニ目で緩め取ります。
それから、写真が一枚撮り忘れていますが、前面から見て4点のねじを緩め取ればフードを含む白い筒が抜き取ることができます。
ここまで分解をするともう絞りユニットは目の前ですのであとは円形絞りをはめ込むだけでいいことになります。 |
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絞りの作成 |
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絞り環は1mm厚の発砲エンビを使用することにします。0.5mmのアクリル板もあるのですが加工と塗装を考え材料を選びました。
まずは採寸です。
外周は60mmを測り、開放F2.8は38mm F4は28mm F5.6は20mm このサイズ変化から、f3.5は32mmぐらいだと算出しました。あってるのか?どんな算出?一応エクセルでグラフを描くと112の定数で反比例しているのです。
最近得意になってきた円形カッターで特に内径はきれいに切り取りました。 |
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円形カットしたドーナツ状の環を黒板用黒つや消し塗装をしました。未塗装の部分は両面テープを貼るための部分です。
貼り付けるときに気をつけたことは少し外周にクリアランスをもうけているので、F3.5と思われるところに元の絞りを絞って中心を外さないように貼り付けました。
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前玉から写した絞りの様子です。きれいな円形の固定F3.5絞りになりました。
ここで、間違って絞りリングを触ってしまうとせっかくの円形絞りは元の絞りに隠れてしまいます。ですので、絞りリングにテープを貼りうっかりミスを防ぎました。
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IRCフィルターの変更 |
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非常に分かり辛いグラフですみません。
黒いグラフが今回使用するUIBAR-Vで、青いグラフは直焦点で使っているUVIR-700のグラフです。バンド幅に大きく違いがあります。
今回、赤外線をたくさん出す星の赤外域を押さえ込み、青ハロを緩和するにはいいかと思い購入しました。以前までこのレンズを使うときはL41フィルターを常用しており、かなりの改善が見られました。でも、430nmまでカットしてしまうと、青の出が悪くなるかもしれません。
反射を使っているわたしは直焦点で使うのはやめようと思っています。 |
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後書 |
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この改造がうまくいったようでしたら、ギャラリーに処理画像を貼りますので見てください。貼られないということは問題解決されていないことになります。
このレンズの改造記事は今回で完結したいと思っています。振り返ってみるとレンズ撮影の難しさは色収差をキャンセル(星像は一回り大きくなりますが)するピント位置にピントリングを回す難しさです。これを克服できたことは「またレンズを使ってみよう」と思えるようになりました。
せっかく縁あってわたしのところに来たレンズですからいっぱいの性能を引き出して活躍させてやりたいと思います。 |
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2013年3月 |
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