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前書 |
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憧れのε160です。
今から十数年前に本格的な赤道儀と鏡筒を買おうとこつこつお金をためていたころ、天○などの天文雑誌に載っていたεシリーズの160や210がいつか自分の手に入らないかと写真を眺めていました。
いざ買える年になると生産中止になっており、白鏡筒の復刻版が販売されたときにはε180EDの販売がアナウンスされ、機会を失ってしまいました。
そんな中、KEQ130F4.5の中古を手に入れ、レデューサを試行錯誤で作製して、εに迫る明るい反射鏡を作って撮影を3年間ほど楽しんできました。
しかし、周辺像はε160の比ではなく、何回とオークションに入札をかけ敗れてきました。
今回縁もあり、山吹色の後期型を手に入れることが出来ました。 |
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全体 |
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鏡筒:20年近くたっていますが、山吹色のつやは健在で憧れていたεらしい輝きを放っています。この筒、外見から見るとシームレスかと思わせるほどつなぎ目がみえません。でも、シームレスではありませんでした。すごい!
接眼部:構造的には今までよく使ってきた、R200SS用の接眼部と同じですが、ドローチューブの繰り出しがとても滑らかです。それに、回転部分もほぼ偏芯せず、滑らかかつ、確実に固定をすることが出来ます。
主鏡部:主鏡の押さえの爪が幅が広く浅く押さえています。マスクのための環をつけなくてもよさそうです。
斜鏡部:オフセットされており、慎重に光軸を出さないといけないようです。
スパイダー部:割と厚く約2mmほどあります。ねじれにくい構造になっています。
ファインダー部:脱着が不便。これはビクセン規格がやはり便利です。うーん、このファインダーは何のファインダーなのでしょう? ε180?90年型にはこのファインダーが付いていたようです。 |
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ファインダー部 |
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ファインダーをビクセン規格のアリガタに変えることにしました。
アリミゾはタカハシ用の台座にビクセン用のM4のねじ穴を切りました。真ん中の穴は前オーナーが開けていたねじ穴です。
着座位置を低くするためにビクセン用のアリミゾを削りました。
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タカハシ用のファインダー脚は加工せず、ビクセンの旧アトラクス色の物が余っていたのでそのまま使用することにしました。
このファインダーの作りはいいですね。あまり、ファインダーを使う機会はめっきり減ったのですが、暗視野照明を付けると中心が切れている十字線が浮かび上がってきます。
十字の線を張っているのではなく、透明のレチクル盤を横から照明している作りになっています。 |
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接眼部 |
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ドローチューブの繰り出しはラック&ピニオンギアで行っています。
その部分はコの字型の真ちゅう製のものを2つねじでピニオンに与圧をかけています。そしてその上から接眼部と同色のカバーを1つねじでとめています。フォーカス用のモーターを組み込むにはこの1本のねじとせめてもう1箇所を固定しなくてはいけません。
それで、右の写真のようにモーターと反対側に手元にあった内径8mmのベアリングを使って支持するように作りました。
タカハシのありがたいことは、ピニオンシャフトの径が8mmちょうどなのです。今までよく使っていたビクセンのシャフト径は8.2か3mmという中途半端な大きさにカップリングなどを加工しなくてはいけませんでした。 |
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今回はデジタルノギスを取り付けないでおこうと考えています。
野村さんのフォーカスドライバーはこの日本サーボの1/50減速を組み込むと4ステップで約0.04mmドローチューブを繰り出してくれます。ただ、減速ギアの精度がよくなく、バックラッシュが大きいため戻るときが大変になります。 |
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バンドプレート |
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バンドの変更はなく、補修用のペンキを購入して傷や塗装のはげを直しました。
バンドプレートは光映舎でかったアルミプレートを切断し、ビクセンのアリガタを固定して使っています。
トッププレートは純正より長い213mmのものを使って、バンドの幅を広げています。 |
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後書 |
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定評のある星像の写りはどうか、期待して撮影をしました。
この日の撮影はかなり冷え込んだうえ、時折、冷たい北西の風が吹く状態の山中で撮影を行いました。
ピントはいつものようにフライルーペで星像に出来る光条の細さと虹色を頼りに追い込んだつもりですが、初めての鏡筒なのでジャスピンの光条の様子が頭に入っていません。まだまだ、ピントの追い込みが出来そうです。 |
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左:画像中央部
右:kissDX画像端部
ISO800 10分露出 |
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光条が現われない程度の星像の中央部と端部の写りを比べてみると、星像の大きさ、形ともに揃っていることがすごいですね。周辺部では若干の色収差が見られますが気にならない程度です。改めて、光学設計の優れていることに感心をします。 |
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このε160のファーストライト画像です。
初めての機材なのにモザイク、多段階と画像処理の難しい対象を選んでしまいました。
星像の処理はしていませんが、とてもシャープな鏡筒でこれから夏秋冬の主用鏡筒になりそうです。
いい作品を作りたいと思っています。
2009年1月 |
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